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2025年、決済を変えたOmiseのプロダクトアップデートまとめ

December 19, 2025

2025年はOmiseにとって、興奮、挑戦、変革に満ちた目まぐるしい1年でした。ブランド刷新の発表から始まって、4月にはOmise AIを公開。1年の締めくくりとして、最大のマイルストーンとなるOmise MCPの提供を開始しました。

加盟店の皆さまにOmiseが開発するすべてのプロダクトや機能を最大限に活用していただきたいと考えています。そこで今回は、ぜひ押さえておきたい2025年の主要アップデートをご紹介します。

Mastercardパスキーの採用で、もっとスマートな認証体験を

決済時の些細な手間ひまが、長年にわたって“見えない離脱要因”となってきました。ワンタイムパスワードの入力ミスやパスワードの忘れ、ほんの一瞬の手間が購入完了前の離脱につながることも少なくありません。

そこでOmise、認証体験をシームレスにする大きな一歩として、タイの決済サービスとして初めてMastercardのパスキーを採用しました。新機能により、ユーザーはFace IDや指紋認証、端末に備わっている画面ロック解除方法など、すでに利用している生体認証を使って本人確認が可能になります。パスキーを活用することで、決済時のフリクションを大幅に軽減し、カゴ落ち率を低下させるとともに、直感的に操作できる快適な支払い体験を実現します。

Payment Links+がさらに進化

Payment Links+がもっと柔軟に利用できるツールへと進化しました。新機能のDynamic Return URLでは、決済完了後の遷移先を自由に設定でき、サンクスページ、会員登録案内ページ、キャンペーンページなど、用途に応じたページを提供できます。商品やサービスの決済後も、顧客とのエンゲージメントを高める新たな機会が生まれます。

裏側の仕組みとして、Dynamic Webhooksにより、決済イベントを適切な社内システムへ即座に振り分けることで、ワークフローを自動化できるようになりました。また、手動売上化では、オーソリは完了しているもののまだ売上確定されていない場合に 「保留(Pending)」 ステータスが表示されるようになり、顧客にとって決済状況が一目でわかるようになりました。「支払いはちゃんと完了したの?」という問い合わせがなくなることが期待できます(ホテルや小売業など、デポジット型の決済フローにも最適です)。

ユーザー体験の面では、Payment Links+がホワイトラベル対応の分割払いに対応し、顧客は銀行のウェブサイトにリダイレクトされることなく、分割払いの詳細を入力できるようになりました。また、Google Payも利用可能になり、決済オプションが増えたことで、コンバージョン向上につながります。

Flutterで開発し、Omiseで決済を受け付ける

Flutterでアプリ開発する開発者向けに、ついにネイティブでOmiseを実装する方法が登場しました。Omise.jsを直接アプリ環境に安全に組み込むことで、APIに直接送信することなく、機密データを保護しながら決済機能を実装できます(ドキュメントはこちら)。

サブスクリプションがさらにシンプルに

オンラインダイレクトデビット(ODD) が新たに導入され、サブスクリプションが利用しやすくなりました。顧客はカードを使わず、銀行口座から直接、定期料金を支払えるようになり、サブスクリプションサービスを利用するユーザー層の拡大につながります。

加盟店はカスタムメタデータを活用することで、サブスクリプションの課金にキャンペーン情報や商品プラン、社内識別子などのタグを付けられるようになり、トラッキングやレポート作業が格段に効率化されます。

PayFac向け機能の充実化

マーケットプレイスや複数ブランドを展開する企業は、規模が大きくなるにつれて柔軟な運用が求められます。Omiseはそうしたニーズをしっかりサポートします。サブマーチャント管理ツールの強化により、ペイメントファシリテーター(PayFac)が管理できる範囲が広がりました。PayFacは、マーチャントのオンボーディングや情報確認、管理を複数階層にわたって行えるようになり、サブマーチャントの下にさらにサブマーチャントを作成することも可能になりました。

マーケットプレイス向けに不正利用防止を強化

規制当局と連携し、Blackwatch Serviceを導入しました。受取人情報を反マネーロンダリング(AML)オフィスのデータと照合する強化型の認証レイヤーで、マネーミュール口座のをブロックし、マーケットプレイスのエコシステムに欠かせない保護を提供します。

PromptPayのQRコード決済に関する安全対策も展開しました。QRコードの有効期限設定や無効化APIの実装により、再利用や転送によるQRコード詐欺のリスクを低減し、疑わしい取引からの返金を正しい支払者に直接戻せるようにしています。

新時代の始まりを象徴するOmise MCP

2025年最大のローンチは、11月に発表されたOmise MCPです。60以上の決済ツールを搭載したOmise MCPにより、加盟店はAIエージェントを活用して、決済ライフサイクル全体を自動化・最適化・オーケストレーションできるようになりました(Omise MCPの詳細はこちら)。

年末は終わりでも始まりでもなく、ひとつの継続です。今年も大きな前進を遂げましたが、これからも、より一層スマートでシームレスに、国境を超えた決済ソリューションの構築を続けていきます。

2026年以降も、Omiseの前進にご期待ください。