サブスクリプションと聞いて、何を最初に思い浮かべますか。若い世代ならNetflix、もう少し上の世代なら新聞や雑誌かもしれません。最近では車からファッション、食品に至るまで、あらゆるもののサブスクリプションサービスがあります。もはや特定の分野に限ったことではありません。Subscription Economy Index (2021) によると、サブスクリプションエコノミーはこの10年間で435%成長しており、2025年までに市場規模は1.5兆ドルに達すると予測されています。
ますます多くの業界がサブスクリプションモデルを採用しています。しかし、なぜこれほどまでにサブスクリプションに需要があるのでしょうか。なぜ人々は定期購入を選ぶのでしょうか。
スムーズな決済体験について紹介したブログ記事でも触れましたが、人間の脳は利便性を追求するようにできています。常にエネルギーを節約して認知負荷を減らそうとします。簡単に言えば、あまり考えずに済む方法を探しています。そのため、毎回支払い情報を入力せずに(あるいは買うかどうか考えることさえなく)商品やサービスを毎月受け取れるなら、進んで利用するでしょう。
アジアを代表する浄水器のサブスクリプションサービスCowayは、その好例です。一部の国では水道水がそのまま飲めないため、各家庭に浄水器を設置する必要があります。しかし、数か月ごとのフィルター交換は面倒で不便です。
Cowayの顧客は、月額料金を支払うだけで、初期費用なしで浄水器を受け取ることができます。サブスクリプション料金には、隔月のメンテナンス、4か月ごとのフィルター交換、契約期間中の無料修理がサービスとして含まれています。浄水器にまつわる不便さを一気に取り除いたことにより、多くの人がボトル入りの水を箱買いするのをやめ、Cowayのサブスクリプションサービスに切り替えています。
クリスマスや誕生日に、きれいな箱に入ってリボンで包まれたプレゼントを目にすると、気持ちが高揚しませんか。プレゼントだけでなく、お中元やお土産などのギフトには気持ちをワクワクさせる効果があります。ポジティブな感情を刺激し、人と人との結びつきを強めます。さらに、ラッピングをあけるのも楽しみの一部です。
ある意味、サブスクリプションは自分へのプレゼントのようなものです。中身をすでに知っていても、届くことを待ち望み、箱を開けるときにはワクワクします
キュレーション型サブスクリプションの場合、期待感はさらに高まるでしょう。例えば、オーストラリアとイギリスでワインのサブスクリプションサービスを提供しているGood Pair Dayは、顧客が記入した食べ物の好みに関するアンケートに基づいて、好みに合うワインを届けてます。利用者は手頃な価格でワインを受け取るだけでなく、毎月新しいワインを試すことができます。
孤独感が深まる現代において、何かの一部になっているという感覚は大きな意味を持ちます。サブスクリプションサービスの利用は単なる会員登録ではなく、共感できる理念を持った企業とつながりを持つことでもあります。サービスを使うことで、同じ価値観を持つ多くの人たちと“体験”を共有することができます。こうした小さなつながりが、私たちに「一人じゃない」と思わせてくれます。
環境に配慮したフェミニンケアブランドIra Conceptは、まさに良い例です。生理用品は女性にとって必要不可欠なものですが、環境に与える影響も大きく、アメリカだけでも年間20万トン以上の廃棄物が生まれています。Ira Conceptは、この問題に対処すべく、オーガニックで生分解性の製品開発に注力しています。単なる「毎月届く便利さ」以上に、「地球を守る」という使命感を共有できることが、Ira Conceptが提供するサービスの魅力です。
サブスクリプションモデルを導入する際、企業が最初に決めるべき重要なことの一つが、信頼できる決済プロバイダーの選定です。サブスクリプションサービスの提供には、安定した課金システムが不可欠です。たった一度の失敗でも、顧客が離れてしまうリスクがあります。
そのため、サブスクリプション決済に強く、ネットワークトークン化に対応しているプロバイダーを選ぶことが重要です。トークン化により、たとえお客様がカードを更新したり、カードの紛失や期限切れが起きたりしても、支払いはシームレスかつ安全に継続されます。カードネットワークがトークンを自動で更新してくれるため、お客様が手動でカード情報を再入力する必要がないからです。利便性だけでなく、実際のカード番号が保存されたり送信されたりしないため、セキュリティも強化されます。
Omiseは、タイで初めてネットワークトークン化を提供したプロバイダーです。課金システムがバックグラウンドでスムーズかつ安定的に機能するように、これまでに多くの企業のサブスクリプションモデルの構築を支援してきました。課金の失敗を減らし、セキュリティを強化することで、加盟店は継続的な収益を得られ、顧客側はサービスの中断を心配せずに済みます。支払いが拒否されたり、カードの期限切れの問題が発生したり、支払い情報の更新を求める煩わしいメールを受け取ったりすることはありません。
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Sources
Ilgar, Ö. (2025, January 16). The rise of subscription economy: a win-win for consumers and businesses. ERP Today. https://erp.today/the-rise-of-subscription-economy-a-win-win-for-consumers-and-businesses/
The psychology of subscription: Why do we subscribe? (2024, January 5). Pivotal. https://www.drivepivotal.com/blog/uncategorised/the-psychology-of-subscription-why-do-we-subscribe/
Santi, A. (2025, March 6). Pads, pants or cups: Which period product is the most climate-friendly? https://www.bbc.com/future/article/20250305-what-is-the-most-sustainable-period-product