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自社のビジネスに適したモバイル決済を導入するには

Omise

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スマートフォンはその登場以来、手のひらに収まる小さな端末でありながら、時計、地図、財布、そしてショッピングモールと、さまざまな役割を担ってきました。

今やオフラインでもオンラインでも、スマートフォンは支払いに不可欠な手段となっています。特に、最近では世界中で接触を伴わない決済方法を選択する人が増えています。世界のキャッシュレス決済を利用した取引額は2025年には80%以上、2030年には3倍近くに増加すると予測されています。1

従来の支払い方法に対して、スマートフォンを利用したモバイル決済は便利で、売上にも貢献してくれるでしょう。一方で、決済のトレンドは急速に変化しています。この記事では、モバイル決済の種類や、それぞれが適しているビジネスについて解説しています。



モバイル決済の種類

モバイルに特化した決済方法は主に以下の5つです。

  1. API連携
  2. QRコード決済:ユーザースキャン方式
  3. QRコード決済:ストアスキャン方式
  4. アプリ間リダイレクト(モバイルバンキング)
  5. リンク型決済

決済方法によっては、支払いプロセスが複雑になる可能性があります。そのため、事業主は各モバイル決済のプロセスを理解し、ビジネスモデルとお客様に適した方法を選択する必要があります。

5つのモバイル決済について詳しく説明します。

1. API連携

Eコマースの決済プロセスにかかる時間が長すぎたり複雑だったりした結果、お客様の17%が商品をカートに入れたままサイトを離脱しているという調査結果が出ています。2この問題は、ビジネスのニーズに合った決済サービスを利用し、オンラインの決済フローを最適化させ、顧客体験を向上させることで解決できます。

最新の決済ソリューションでは、決済サービスのAPIを利用することで、自社のECサイトやアプリに決済機能を組み込むことができるようになっています。お客様は、外部の決済ページにリダイレクトされることなく、ECサイト上で直接決済を行うことができます。


API連携の決済フロー

Responsive payment form payment flow

API連携のメリット・デメリット

シームレスでわかりやすいホワイトラベルの決済サービスを導入することで、複雑な決済処理を簡素化することができます。お客様を外部の決済サイトに誘導したりすることはありません。セキュリティが心配で商品をカゴに入れても購入まで至らない、という課題も軽減されるでしょう。さらに、クレジットカード情報を保存するオプションを活用すると、リピーターとなったお客様は面倒な手続き無しでお支払いを完了できます。

しかし、この方法はデザインや機能がカスタマイズできるという反面、導入は複雑になりがちで、時間と手間がかかります。また、一部の決済サービスでは、お客様がECサイトとは別の画面で取引を完了させる必要があります。そのため、完全にシームレスな決済ができるわけではありません。

API連携が適しているビジネス:

  • 自社のECサイトやアプリの決済体験の向上を目指すビジネス

QRコード決済

現金での支払いは時代遅れとなりつつあります。その代わりに、スマートフォンの画面に表示される特徴的な四角形、QRコードを利用した決済が急速に利用者を増やしています。

店舗やオンラインストアにおいて、物理的な紙幣やクレジットカードを使った従来の決済手段に取って代わりつつあるのが、QRコードを含むデジタルな決済手段です。2024年内には、デジタルウォレットが全世界のEコマース決済の50%以上を占めるようになると予想されています3。QRコードを使った決済は、世界各地でさらに主流になることが予想されます。

QRコードによる決済には、「ユーザースキャン方式」と「ストアスキャン方式」の主に2つの方法があります。

2. ユーザースキャン方式

ユーザースキャン方式では、お店側がQRコードを提示し、 購入者が自身のスマートフォンでそのQRコードをスキャンし、決済を完了させます。従来の現金決済と大きく異なるのは、非接触で決済ができる点です。この決済方法は、実店舗とオンライン、場所を問わず活用できます。


ユーザースキャン方式の決済フロー

C scan B payment flow

ユーザースキャン方式のメリットとデメリット

現金を受け渡す代わりに、QRコードを介してお客様からの支払いを受け取ることができます。お客様は、日常的に使用しているアプリを活用でき、店舗と購入者、双方にとってスムーズな決済が叶います。

クレジットカードを持っていない、もしくはクレジットカードの利用に抵抗があるお客様にとっても、選択しやすい決済方法なため、店舗にとっては売上の向上につながります。さらに、会計毎にQRコードが生成される動的QRコードを活用すれば、より安全で、かつ支払いにかかる時間を短縮し、人件費を削減することができます。

ユーザースキャン方式は実店舗での決済には適していますが、オンライン決済にはいくつかの追加手順が必要です。購入者は、ECサイトとは別に、QRコード決済アプリを起動させて支払いを行う必要があります。このように、決済のプロセスは完全にシームレスというわけではありません。

ユーザースキャン方式が適しているビジネス:

  • 事前注文やテイクアウト、無人店舗での支払い、自動精算、ドライブスルーなど、デジタル化やキャッシュレスによる決済フローを導入したい店舗
  • QRコード決済を利用する客層が多い、より便利な決済手段を活用したいオンライン、また実店舗を運営するビジネス

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3. ストアスキャン方式

実店舗においては購入者が自身のスマートフォンに表示されたQRコードを提示し、レジ担当者がそれを読み取って決済を完了させるという方法も普及しています。

この方法は、TrueMoney Wallet(タイ)やRabbit LINE Pay(タイ)、Alipay(中国)など、アジア各国で導入されています。店舗はQRコードの読み取りに必要な端末を導入し、QRコードのシステムとPOSレジを連動させることで、決済を受け付けることができます。


ストアスキャン方式の決済フロー

B scan C payment flow

ストアスキャン方式のメリットとデメリット

ストアスキャン方式では、よりシームレスな支払いが実現します。お客様にとっては、QRコードを見せるだけで決済が完了するため、最も便利な支払い方法といえるでしょう。

各店舗にQRコードを読み取る端末を設置するだけで、決済の精度を高め、レジ締めなどレジ周りの業務負担を軽減することができます。決済金額はPOSレジ上で計算されるので、購入者に金額を入力を依頼する必要はありません。決済データはPOSレジシステムに自動的に記録されます。

ユーザースキャン方式と似ていますが、ストアスキャン方式は実店舗での決済により適しています。購入者個人のQRコードを読み取る必要があるため、このフローをオンライン化すると、購入者は自分のQRコードをオンラインでアップロードしなければならないことになります。決済フローが複雑になる可能性が高く、購入者がセキュリティ上の懸念を持つ可能性もあります。

また、この方式では、各レジ毎に物理的なバーコードリーダーやスキャナーが必要なため、複数の店舗を持つビジネスではかなりの初期投資が必要となります。

ストアスキャン方式が適しているビジネス:

  • 決済フローの簡素化・自動化を検討している実店舗

  • より幅広いお客様に対応するため、決済手段の選択肢を広げたいと考えている事業者

4. モバイルバンキング決済

アプリやECサイトにおいて、シームレスな決済体験を構築するための方法です。

ディープリンク技術により、アプリやECサイト上でお客様がモバイルバンキング決済を選択すると、銀行のアプリにリダイレクトされます。決済が完了すると自動的に元のアプリやECサイトに戻ります。銀行口座の詳細を入力したり、クレジットカード情報を入力したりする必要がなくなるため、シームレスでより安全な決済体験を提供することができます。


モバイルバンキング決済の決済フロー

app to app redirection payment flow

モバイルバンキング決済のメリットとデメリット

モバイルバンキング決済は、アプリの切り替えやクレジットカード情報入力などの手間を省きます。

決済の際、お客様は銀行のアプリに案内され、その後再びECサイトに戻るという流れで完結します。支払いにかかる時間を短縮することで、カゴ落ち率の低減につながります。お客様が口座を持っている銀行のアプリを利用して決済が行われるため、信頼性を確保でき、ショッピング体験の快適さ向上にも貢献します。

しかし、各銀行との連携には手間やコストがかかります。

モバイルバンキング決済が適しているビジネス:

  • シームレスなモバイルバンキング決済フローを構築したいECサイトやプラットフォーム

モバイルバンキング決済のAPIドキュメントを読む

最近のオンラインショッピングは、ECサイトやショッピングモール上だけで行われるものではありません。大企業でも個人事業主でも、ソーシャルメディアはビジネスの認知度を高め、ターゲット層とつながるには、欠かせない手段となっています。

2021年の世界のソーシャルコマースの売上は4,920億ドルで、2025年には1兆2,000億ドルに達すると予想されています。これは、従来のEコマースの3倍のスピードで成長していることを意味します。4

しかし、ソーシャルメディアのプラットフォームは、決済の受付や管理を目的としたものではありません。従来、お客様がSNSのチャットやダイレクトメールを利用して商品を注文をする場合、銀行振込などの方法で支払いを依頼することが一般的でした。支払いが終わるまでに時間がかかり、プライバシーやセキュリティに関する懸念も生じるでしょう。お客様が好む支払い方法が利用できないこともあります。

リンク型決済はより安全で便利な環境で決済を行うことができる、ソーシャルコマース向けのソリューションです。従来の支払い方法から、より安全で、シンプルな決済方法へと転換することができます。


リンク型決済の決済フロー

Omise payment links payment flow

リンク型決済のメリットとデメリット

必要な手順は、基本的に決済用リンクを作成し、送信するだけなので、事業者はいつでもどこからでも決済を受け付けることができます。その利便性は、ソーシャルコマースにとどまりません。事業者は、メールやソーシャルメディア、お客様から問い合わせを受けた後のSMSなど、オンラインとオフラインを問わずさまざまな場面で利用できます。

リンク型決済では、ストレスのない決済体験だけでなく、クレジットカードや分割払いなど、より多くの決済オプションをお客様に提供できます。さらに国際的な決済セキュリティに準拠している決済サービスを利用すれば、セキュリティ面でも安心です。また、事業者がリアルタイムで支払状況を確認したり、分析用にメタデータを添付したりすることも可能です。

ネットショッピングで最も重要視される点は、サイトのセキュリティの状態です。多くの人は、外部サイトのリンクをクリックすること、とりわけ外部サイトにカード情報を入力することをためらいがちです。また、決済サービスの中には、決済フォームのデザインを編集できないところもあります。見慣れない決済フォームに対して、オンライン上で決済することに抵抗があるお客様もいるかもしれません。

そうした機会損失のリスクを防ぐために、ブランドロゴを表示できるなど、決済フォームのデザインをある程度編集できる決済サービスを利用すると、お客様も安心できるのではないでしょうか。

リンク型決済が適しているビジネス:

  • ソーシャルメディアを活用しているビジネス

  • オンライン上で人気があり、ファンが多く、ソーシャル・コマースへの参入を検討している事業者

ビジネスに最適な決済方法を選択する

多くのビジネスオーナーがモバイルを活用した決済体験の影響力と重要性を認識しているでしょう。しかし、最新の決済トレンドや、それぞれの選択肢の違いをすべて理解するのは簡単ではありません。

新しい決済方法を導入するには、初期投資と時間、そして労力が必要です。しかもすべての決済方法がビジネスに有効なわけではありません。ビジネスオーナーは、自社のビジネスと顧客ニーズを十分に理解し、最適なソリューションを選択する必要があります。

時間とリソースを節約するために、専門家に相談することをおすすめします。決済に精通した専門家の助けを借りることで、ビジネスにピッタリの決済手段を選択することができるでしょう。

Omiseが提供する決済サービスに興味・関心がある方は、support@omise.co までメールでご連絡ください。





ソース

1. PwCオーストラリア

2. Baymard Institute

3. NTTデータ

4. アクセンチュア

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